大樹町からお届け畑の真ん中だより

耕すソバ、耕さないダイコン。畑だってAI活用中です。

2026年6月 4日

十勝にも気持ちのよい季節がやってきました。畑ではダイコンの管理とソバの播種が同時進行中です。今回は、作物ごとに異なる畑づくりやAIを活用した新しい挑戦についてお届けします。 

ソバの播種、始まりました!

2026年は515日からソバの播種が始まりました。610日ごろまで続く予定で、今がまさに真っ盛りです。

実は5月半ばに気温がぐっと下がった日があり、寒さの影響でソバの芽が黒くなった畑がありました。昨年のような蒔き直しも頭をよぎりましたが、幸い全滅には至らず、現在はようすを見ながら管理を続けています。

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寒さで黒くなったイタドリ

ダイコンの「不耕起栽培」とソバの「プラウ耕」

オーランドファームでは、育てる作物の特性に合わせて畑の耕し方を変えています。

清流だいこん®は、土を耕さずに種を蒔く「不耕起栽培(ふこうきさいばい)」を採用しています。
不耕起栽培とは、その名の通り土を耕さず、そのまま畝(うね)を作って育てる方法です。土の下10cmほどには多くの微生物が暮らしており、耕して土を大きく動かすと、その環境も変わってしまいます。あえて土をひっくり返さないことで、微生物たちがつくり上げた環境を守り、土本来の力を活かした栽培につなげています。

また、ダイコン畑には除草対策と乾燥防止を兼ねて、播種と同時に生分解性マルチ(農業用マルチシート)をかけています。
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マルチのかかったダイコン畑

一方、ソバは雑草との闘いです。
十勝海霧そば®は無農薬で栽培しているため、雑草対策としてプラウ(畑を耕して土を反転させる農機)を使って「プラウ耕」を行っています。

土の表層5cmほどには、その土地の歴史の積み重ねともいえる雑草の種が眠っています。雑草はこの浅い層にある種から発芽するため、プラウを使って15cmほど土を反転させ、種を深い場所へ埋め込みます。こうすることで、ソバと同じタイミングで雑草が芽を出しにくくなるのです。

もちろん、それだけで雑草がなくなるわけではありません。その後もカルチがけを行い、雑草を取り除いていきます。

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プラウで土を起こしているようす

作物ごとの特性に合わせて栽培方法を変えることが、おいしい作物づくりにつながっています。

畑の石拾いも大切な仕事

春の畑では、播種や間引きなどと並行して石拾いも行っています。毎年拾っているにもかかわらず、冬の凍結と融解の影響で畑には次々と石が顔を出します。そのままにしておくと作物の生育を妨げたり、農機の故障につながったりするため、一つひとつ取り除いていきます。
地味な作業ですが、農作業を支える大切な仕事です。
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石拾い

AIを活用した農作業管理アプリを開発中

次男の浩輝は、AIを活用した農作業管理アプリを開発しています。

昨年までは既存の農業向け管理システムを利用していましたが、多機能な反面、自分たちの現場には使いにくい部分もありました。
そこで、「本当に必要な機能だけを、使いやすくまとめたい」という思いから開発に着手しました。

目指しているのは、どの畑で誰が何をしていて、次に何をすべきかが見える化できる仕組みです。作業状況をリアルタイムで共有できれば、スタッフ同士がお互いの状況を把握しやすくなり、「今ならあちらを手伝えそう」と自然に動けるようになります。

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次男:浩輝

以前、自作機によるパオパオ巻きの動画をInstagramで公開したところ、他の農家さんから問い合わせをいただいたこともありました。自分たちの困りごとを解決する工夫が、同じ悩みを持つ農家さんの役に立つかもしれない。そんな思いで、新しい挑戦を続けています。

無農薬栽培を支えるカルチがけ

ソバの芽が顔を出した後は、ソバより遅れて生えてくる雑草を抜くために「カルチ(中耕除草機)」をかけていきます。

このカルチがけは1つの畑に56回実施します。オーランドファームのソバ畑は全部で80ヘクタール(東京ドーム約17個分!)。手間はかかりますが、欠かせない作業です。

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カルチ調整中の長男:将寛

この作業を担っているのが、長男の将寛(まさひろ)です。
写真は、トラクターに取り付けるソバ用カルチを調整しているところ。ソバの成長に合わせてアタッチメントを細かく付け替えていきます。

カルチがけは作物の生育状況や植わっている位置を見ながら行うため、とても神経を使います。GPS付きトラクターだからといって、簡単にできるわけではありません。
地道で孤独な作業ですが、無農薬栽培を支える重要な工程です。

気持ちのいい季節になりました

春から初夏へ向かう十勝。姫リンゴの花が咲き、畑には心地よい風が吹いています。
農作業で忙しい日々が続きますが、広い空の下で働く気持ちよさを改めて感じる季節でもあります。

生きた土づくりにこだわりながら、AIやデジタル技術にも挑戦する。オーランドファームの畑は、今年も元気に動き出しています。
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