大樹町からお届け畑の真ん中だより
大根の播種、始まりました!
播種は「はしゅ」と読み、種まきのことをいいます。
今年の大根の播種作業が4月23日に始まりました。
いよいよ畑のシーズンイン!です。
その前に、播種前の準備の話を。
シーズン終了後に毎年、専門機関に畑の土壌診断をお願いしています。
畑ごと、全ての畑について行います。
その診断結果を元に、畑ごとの特性や土の健康状態を把握します。清流大根の最大の特徴である「健康な大根」「安心・安全な大根」は健康な土づくりから。徹底的に分析し、来期の対策を練ります。
(清流大根ってどんな大根?)
畑、大根の品種、植える時期――これら全てを大石農産オリジナルの計算式に当てはめ、畑ごとに最適な栄養素の分量を算出して畑の準備をします。この計算式には、健康な土づくりに励み、試行錯誤を続けてきた研究の成果が詰まっています。
次に、何センチ間隔で種をまくのか?
畑ごとに、何畝(うね)作付するのか?
を決め、無駄のないよう計算して種をオーダーします。
播種作業では、荷造り紐のような細い水溶性のテープに種を挟み込んだ「シーダーテープ」というものを使うのですが、なんせオーダーなので「足りなかった!」は致命傷です。買いに走るということができません。逆に多すぎても困ります。
そのため、どの畑に何の品種をどのくらい植えるのか、しっかり計算する必要があります。
三角形の畑などもあり、計算に手間取るときも...。
冬の間の大切な仕事の一つです。
そうして時間をかけて準備して、いよいよ播種作業の開始です!
種をまくのには以前も紹介した、専用の機械(播種機)を使います。
(冬の仕事<前編> 農機具整備編)
1)肥料をまく
2)殺虫剤をまく
3)種植え(水溶性のテープに挟み込まれた種=シーダーテープを土に埋めます)
4)マルチ(保護のために畑のうねを覆うフィルム)がけ
5)センサーで種の位置を感知し、張ったマルチに、芽が出てくるための穴を開ける
6)土寄せ
を一気に行っていきます!
見ていると4)と5)のコラボなど、結構感動しますよ!
(播種の様子は「大石農産企業プロモーションムービー」でご覧いただけます)
写真に一部ボカシをかけていますが、マルチの穴の形や大きさは企業秘密。
長年に渡る研究の結果、今の形になりました。
このように、毎年どうしたらよりよくなるかを考え、実践し、改良を重ねています。
風でマルチが浮いてしまわないように、播種機の後ろを歩いて土をかけています。
さて、はた目にはのんびりトラクターを走らせているように見えますが、計算通りに畝を作らなくてはいけません。例えば10列畝を作る予定が9列しか作れなかった場合、減収に直結します。シビアです。
そのため、播種は社長の仕事。経験値と職人技で、うねりのある畑も計画通り、きっちりと畝を作っていきます。
この畑は向こう端まで約200メートルですが、さすがに美しい出来ばえです!
その後、2畝まとめて大根を寒さや病害などから守る「パオパオ」をかけていきます(白い不織布でできています)。こちらも風で飛ばないよう、両脇に土をかけていきます。
この播種作業は収穫時期を考え、日をずらしながら約40回、8月上旬ごろまで続きます。