大樹町からお届け畑の真ん中だより

2019年のソバ収穫中!新蕎麦が食べられるまであと少しです!

2019年9月17日

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5月中旬から播種(種まき)、7月初旬から花が咲き始めたソバ畑。なによりも「安定供給」を目指し、新しい試みも取り入れた今年。幸いにも畑の冠水や台風被害などもなく、ここまでは比較的順調に生育してきました。
そして8月26日、いよいよ今年の収穫が始まりました

※ソバの播種については「ソバと高校生と大根畑の様子」を、花については「ソバの花とハチと先代の話」をご覧ください。

収穫には湿度の低さが重要!

ソバは下から順に花が咲き、下から順に実が熟していきます。そして1本のソバの中で、花と実が混在している状態で収穫します。黒く熟した実の割合(黒化率:こっかりつ)が70%程度になったら刈り取り時期到来です。
つい1カ月前は満開の花で真っ白だったソバ畑も、かなり黒っぽくなっているのがお分かりいただけると思います。

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ソバの収穫は大型のコンバインを使い、刈り取りと脱穀を一度に行います。収穫に適しているのは「晴天の日中」。これはまだ花が咲いている、いわば「半生」の状態で収穫を行うために、茎や葉によるコンバインの目詰まりを防ぐためです。朝早くや夜の収穫は、夜霧で濡れているため避けます。

取材に訪れたのは9月初旬。雲はあれど暑くも寒くもなく、気持ちの良い風が吹いている午後でした。
ソバ畑では巨大なコンバインで収穫作業を行っている真っ最中です。約4.5メートルの幅で一気に刈り取っていくようすは頼もしく、迫力があります。

身長よりも高い位置にある運転席に登ると、ヘッダー部分が回転してソバを刈り取っている様子を見ることができます。運転席から見える部分には温度計がぶら下げられ、外気温と湿度をチェックしながら収穫作業を行っています。これは後の工程を通して考えると、なるべく低い湿度で刈り取った方が効率が良いためです。大石農産では湿度が70%以下のときに刈り取るようにしています。

この日は夕方から天気が崩れる予報だったので、途中何度も湿度をチェックしていました。

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運転席からの風景。円内は温度計で、このときは気温25.8℃、湿度52%でした

天候や湿度の条件が良いと、1日で約10haの刈り取りをするとのこと。80haの作付ですから、10日もあれば収穫できる計算ですが「そうはうまくいかないんだよね。雨や霧、湿度の高さ、ソバの乾燥具合もあるし」と大石社長。

実は収穫直前の8月後半に数日間雨が降ったのですが、降った量が多かったため、空洞になっているソバの茎の中に水が入ってしまったのだとか。そうなると刈り取り日に晴れていてもなかなか乾かないという事情もあるようです。
それでも9月末には収穫が終わる予定だと教えてくれました。

コンバインで刈り取りと脱穀をしたソバの実は、トラックで自社専用の乾燥機まで運びます。

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コンバインからトラックへ。コンバインの大きさがよくわかると思います

乾燥機は自社専用

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自社専用の穀物乾燥機

乾燥機は全部で5機。1機に40石(こく)入ります。
石...?と思った方も多いのではないでしょうか。時代劇や「加賀百万石」などの言葉でおなじみですが、農業界では「石」は生きている単位なのです...!!

ちなみに1石=10斗、1斗=10升、1升=10合
となっており、1石=180リットルにあたります。20石だと3,600リットルですね。

この乾燥機に刈り取ってきたソバの実を入れて乾燥させます。大体一晩かけて水分量を17~18%にする「1番乾燥」と、15~16%にする「2番乾燥」を行い、2回に分けて水分を飛ばします。
乾燥ととうみがけ(ゴミや葉などを飛ばしてソバの実だけにすること)をすると3分の1程度減ります。乾燥前は3機満タンだったものが、乾燥後には2機で収まるわけです。ここまでを大石農産で行い、専門機関で検査と等級付け、製粉会社で製粉をしてもらい、ついに「十勝海霧そば®」の新蕎麦となります。

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1番乾燥が終わったソバの実。まだ茎などの異物が入っています

今年の新蕎麦はいつごろ?どこで食べれる?

海からのミネラルをたっぷり含んだ風を受けて育った「十勝海霧そば®(うみぎりそば)」。今年の新蕎麦は、おおよそ10月中旬から食べられる見込みです。
残念ながら9月15日をもって「蕎麦処 開拓舎」は閉店しましたが、十勝管内では以下のお店で「十勝海霧そば®」を使った蕎麦を食べることができます。
どのお店もおススメです。ぜひ味わってみてください!

十勝海霧そば®が食べられるお店

◎帯広市
・そば処 ひば(東10条南14丁目1)
・駄そば屋 三和土(南町南7線26)(★)
・手打ち蕎麦 玄葉(大通南17丁目15)
蕎麦人(西10条南34丁目)
・茶来居(西9条南40丁目)
日本茶cafe茶淹香(柏林台北町1丁目15) 

◎音更町
蕎麦 二天(木野西通13丁目1-5)(★)
そば工房 ふたば(木野大通東10-1-4)
ごはんcafe茶の間(木野大通東16丁目1-5)

 ◎幕別町
・お食事処こんぴら(猿別88)(★)

 ◎豊頃町
・食彩はるにれ(とよころ物産直売所)(茂岩新和町)

★は店頭で大石農産の切り干し大根も販売しています。今後さらに増やしていきたいので、お食事の際に、お店の方にリクエストしていただけると幸いです。

十勝海霧そば®のそば粉販売

開拓舎とかちで承ります。
電話・ファックスまたは開拓舎サイトから注文可能です。個人の方、趣味の方にも好評いただいています。配送なども含め、お気軽にお問い合わせください(帯広近隣は配達可能です)。
品質保持のため、受注してからの製粉になります。作り置きや陳列販売はしていませんのでご了承ください。

開拓舎とかち株式会社<本社・工場>
〒089-0612 北海道中川郡幕別町字明野426 電話・FAX:0155-54-2202
http://www.kaitakusha.net/products/soba.html