大樹町からお届け畑の真ん中だより
微生物を味方に!大石農産が極力除草剤を使わない理由
いよいよ大根の収穫作業が始まりましたが、予告通り今回は「大石農産が極力除草剤を使わない理由」を書きたいと思います。
畑の作物の生育を脅かす雑草。その中でもキングオブ雑草のダイオウ(エゾノギシギシ)がこちら。
このダイオウ、こうやって根こそぎ駆除しないとどんどん増殖していきます。もしも根っこが2つにちぎれたら2つのダイオウになってしまいます。抜いた後は余分な土を振り落とし、肥料袋に入れていきます。そのまま畑に捨ておいたら、そこからまた生えてくるからです。オソロシイ...。
そのため人力で抜き、始末するしかありません。当然ながら人手も労力もかかります。
除草剤は大切な微生物まで殺す
雑草を駆除する方法として、一般的なのは除草剤を使うこと。手間もかからず、効果は抜群です。
しかし、大石農産では極力除草剤は使いません。
薬を使って雑草を殺すと、雑草の周りについていた微生物も死にます。
畑にとって雑草は迷惑な存在ですが、微生物は大切な存在です。
大石農産は、畑の作物と微生物がやり取りをすることによって、よりよい作物に育つと考えています。
微生物と作物の良好な関係を保つために、手間も時間もかける
畑の作物と微生物のやり取り...と言っても、想像できないかと思いますので、もう少しわかりやすく説明しますね。
温泉施設などで「ドクターフィッシュ」という魚を見たことはありませんか?
ドクターフィッシュは人の角質を食べるという習性がある珍しい魚です。足湯に放して古い角質をついばんでもらうことで、皮ふの代謝を促進させるのです。ピーリング効果やマッサージ効果があり、美容と健康によいとされています。
それと同じことが畑で行われているのです。
作物や作物の根=人間の足(大根足とかけている...わけではないのですが。笑)、微生物=ドクターフィッシュと置き換えてください。
古くなった角質(皮ですね)を地中にいる微生物に食べてもらうことにより、老廃物が取り除かれ、新しい皮が生まれ、成長を促進させていくのです。
皮を食べた微生物は糞をしますが、それがまた畑にとってよい環境を生み出します。
土づくりが一番と考えている私たちは、この好循環を断ち切る除草剤をできるだけ使いたくないのです。そのため人手も時間もかかる雑草抜きを黙々と行っています。
(土作りについてはこちら→清流だいこんとは)
収穫期でもないのに畑に人がわらわら
この日は修学旅行生の皆さんにも作業いただきましたが、収穫期でもないのに、こんなに畑に人がいるのって、あまり見かけないのではないでしょうか。
スタッフが大勢いる大石農産だからこそできることなのかもしれません。
(スタッフ紹介)
ちなみにこの畑は約12ヘクタールあります。
人力でのダイオウ抜き、5月に行った1回目は2~3日で終わりましたが、6月に行った2回目は10日ほどかかりました。ダイオウの勢い、ハンパないです!
果てしない戦いに今日もまた挑んでいます!負けないぞ~~!!